ドル全面高相場、パウエルFRB議長は利上げペース加速に言及【2023年3月8日】
ファンダメンタル分析
米主要株価指数は大幅安、FRB議長の利上げペース加速発言に敏感に反応
3月のFOMCで0.5%の利上げ観測も高まり、株式の上値を抑える
パウエルFRB議長はタカ派に終始、為替市場はドル全面高相場
今後の米雇用統計や経済指標によって利上げ加速するか判断と指摘
ドル円は137円台に突入、137.090円の直近高値を上回って更新
ユーロドルは一目均衡表の雲のもみ合いを下抜け、1.050ドルが支持帯
豪中銀は政策金利を0.25%利上げ、声明はハト派内容
豪中銀は声明でインフレピークは過ぎたとの認識を示す、利上げ停止も示唆
豪ドルは全面安/ドル全面高の構図となり、豪ドルは急落
ゴールドは大幅安、利上げペース加速と極めてタカ派な内容でドル買い
ゴールドの直近安値1804ドルを試す展開を予想
原油は大幅安、80ドルで反落し支持帯の76.4ドルを目指す
テクニカル分析
本日はカナダ中銀の政策金利、ADP雇用統計、2日目のパウエルFRB議長の議会証言が予定されており、ニューヨーク時間のボラティリティ上昇に注意が必要だ。各通貨ペアではトレンド発生のきっかけとなるブレイクアウトが発生しており、中長期的なトレンドが発生する確率が高い。
ドル円(USDJPY)
ドル円はFRB議長の利上げペース加速発言、大幅利上げ容認といったタカ派発言を受けて急騰した。135.40〜136.90円台でレンジ相場を形成していたが、レンジを明確に終値でブレイクアウトしている。
米国の利上げ政策・日本の金融緩和継続というファンダメンタル構図を考えれば、ドル円は上昇するのが自然な反応といえる。4時間足にボリンジャーバンドを描画すると、+2σ〜+3σで推移しており、バンドウォークが発生する確率がある。
137.80円に大きな抵抗帯があり、今後は138円台に突入できるかが焦点となる。売買方針は押し目買い、138円台手前で利確。レンジ内に戻ることがあれば、一度ポジションをフラット。
【ドル円/4時間足】
予想レンジ136.0~138.50円抵抗線137.85円支持線136.48円
カナダドル(USDCAD)
カナダの政策金利が発表される。本日は米国に関するニュースに市場は釘付けになっているため、そこまで反応しない可能性もある。カナダ政策金利は、現状維持が予想されている。声明文に注目である。声明文の内容がハト派であれば、米国との政策の違いが意識され、米ドル買いに拍車が掛かる可能性も考えられる。
大きな抵抗帯は1.378ドル。その後、1.3820ドル、1.3860ドルと抵抗帯が続く。4時間足のチャートでエリオット波動の考え方を適用すると、第5波に該当する。どこまで伸びるのかに注目だ。
【カナダドル/4時間足】
予想レンジ1.3650ドル~1.3860ドル抵抗帯1.3786ドル支持帯1.3711ドル
ゴールド(XAUUSD)
ゴールドはファンダメンタル的に考えると、売りである。米金利が上昇するとゴールドが下落するという相関性がある。利上げペース加速・3月の大幅利上げ観測とゴールドにとっては売り材料が多い。
売買方針としては戻り売り。移動平均線から乖離があるため、一度反発する可能性もあるが、すぐに売られる確率が高いだろう。1,820ドル台になれば戻り売りを試したい。
1,800ドル付近は利益確定の動きが出やすいと予想する。その手前でポジションを一度フラットにしたい。
【ゴールド/4時間足】
予想レンジ1,792~1,828ドル抵抗線1,824ドル支持線1,801ドル
本日の重要経済指標
経済指標やイベント日本時間米ADP雇用統計22:15カナダ政策金利発表深夜0時パウエルFRB議長議会証言–
※当記事内のトレードアドバイスは、ミルトンマーケッツからのものではなく、国際認定テクニカルアナリストShu Fujiyasu Jr.(シュウ・フジヤス・ジュニア)からの提供となります。
リスク免責事項
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