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国際認定テクニカルアナリスト、シュウ・フジヤス・ジュニア氏に独占インタビューしました!Vol. 9

作成日:2024年10月4日更新日:2024年10月4日
国際認定テクニカルアナリスト、シュウ・フジヤス・ジュニア氏に独占インタビューしました!Vol. 9

国際認定テクニカルアナリストに独占インタビュー

2023年の春、ミルトンマーケッツのマーケット分析の舵を取ったシュウ・フジヤス・ジュニア氏。彼の独創的な視点は、国際認定アナリストとしての彼の旅の始まりから、日々の分析に至るまで、数多くのトレーダーにとっての羅針盤となっています。

Q1. 取引を行う際、市場分析のどの側面(テクニカル分析、ファンダメンタルズ分析、センチメント分析など)に重点を置くべきか、それぞれの重要性について教えてください。

市場分析においては、ファンダメンタルズ分析、テクニカル分析、センチメント分析のそれぞれが異なる役割を果たしています。

ファンダメンタル分析は、相場全体の大局観を把握するために重要です。相場が上昇基調なのか、下降基調なのかを見極めるためには、特にデイトレードやスイングトレードでは必須の手法です。一方で、スキャルピングにおいてはファンダメンタル分析の影響はほとんど考慮されません。

テクニカル分析は、具体的なエントリーポイント、決済ポイント、ストップロスポイントを決定する際に使用されます。相場の流れを把握した後、どのタイミングで取引を開始し、どのタイミングで利益確定や損切りを行うべきかを判断するために不可欠です。

2024年10月においては、特に米雇用情勢や大統領選が注目されています。日本では石破首相や日銀総裁の発言が市場に影響を与えることも多いです。

毎朝、ミルトンマーケッツの最新レポート内で重要ポイントを解説するので、ぜひチェックしてみてください。

毎週月曜日の動画では、重要ファンダメンタルを一気に理解できるように構成されており、5分で視聴できます。ぜひチャンネル登録して、ファンダメンタルを理解できるツールとして活用して欲しいです。

Q2. 石破氏の経済政策、特にインフレ脱却に向けた取り組みが、今後のドル円やユーロ円の動向にどのような影響を与えると考えられますか?

石破首相は元々、追加利上げを容認する立場でしたが、10月2日に日銀総裁との会談後、「追加利上げするような環境ではない」とハト派的な姿勢を示しました。これは、物価が見通し通りに推移すれば利上げを検討するものの、総選挙が予定されているため、年末までは追加利上げが行われない可能性が高いことを示唆しています。

この状況下で、ドル円は145円から150円のレンジで推移する可能性があります。

ユーロ円については、円安の動きが強まる一方で、欧州中央銀行(ECB)の大幅利下げの可能性もあり、複雑な相場展開が予想されます。円とユーロの双方のファンダメンタルズを慎重に考慮する必要があります。

また、日々の市場の方向性が変わる可能性が高いため、取引には注意が必要です。

Q3. リスクオン・リスクオフの市場環境が続いている中で、クロス円通貨ペアで取引する際に注目すべきポイントは何だとお考えですか?

クロス円通貨ペアで取引する際には、円の動きが非常に重要です。特に、日銀がいつ追加利上げを行うかが市場の最大の焦点となっています。政府与党が総選挙で勝利した後に金融政策が実行される傾向があるため、総選挙の結果が出るまでは円安方向に動きやすいと考えられます。

テクニカル面では、移動平均線や高値・安値の更新に注目することが有効です。

クロス円はこれらのテクニカル指標が意識されやすいため、相場の転換点を見極めるためにも重要なポイントとなります。

Q4. ユーロ圏では景気後退のリスクが高まっていますが、ECBの今後の金融政策がユーロドルの動向にどのように影響するとお考えですか?特にユーロ圏のインフレと景気回復のタイミングについてご意見をお聞かせください。

ユーロ圏では景気後退のリスクが高まっており、ECBが今後大幅な利下げを実施する可能性が高まっています。利下げ観測が現実味を帯びるにつれ、ユーロは売られやすくなります。一方、米国経済は堅調で、利下げ幅も小幅にとどまる可能性が高いため、ユーロドルは下落傾向が強まると予想されます。

テクニカル的には、2024年10月初旬にユーロドルがダブルトップを形成しつつあり、1.10ドルや1.12ドルといった重要な水準での動きに注目する必要があります。

ユーロ圏のインフレ率は下落傾向にあり、2024年9月には1.8%とECBの目標を下回っています。これは利下げの環境が整いつつあることを示しています。

深刻な経済危機が発生しない限り、段階的な利下げを通じていずれ景気は回復に向かうでしょう。しかし、ウクライナ情勢など不確定要素が多いため、引き続き注意が必要です。

Q5. 現在の市場環境下で、長期的なゴールドのポジションを取るべきタイミングについて、どのようにお考えですか?特にリスク管理の観点からアドバイスをお願いします。

ゴールドは長期的な視点で見ると、上昇トレンドが続いており、今後もその傾向が続くと考えられます。世界的に利下げサイクルに突入しており、イギリスやオーストラリアも利下げに向かう見通しです。また、ゴールドは安全資産としての側面も持ち、中東情勢の緊迫化などから需要が高まっています。

季節的な要因として、毎年10月から12月にかけてはゴールドの需要が高まる時期でもあります。しかし、テクニカル指標では月足のRSIが73付近で推移しており、過熱感があるのは否めません。

RSIは過去の最高値である81に近づいており、月足では9ヶ月連続で上昇しています。2025年には一定の調整が入る可能性も考慮すべきです。

リスク管理の観点から、CFD取引で変動益を狙う場合は、ポジションサイズを小さくし、下落リスクに備えることが重要です。

Shu Fujiyasu Jr.(シュウ・フジヤス・ジュニア)

認定テクニカルアナリスト(CMTA)取得
国際認定テクニカルアナリスト(CFTe)取得

FXや先物取引の第一線で20年以上の経験を持つ現役トレーダー。ファイナンシャルプランナーの資格保有者。電話取引の時代から取引を実践し、最近では裁量トレードから自動売買まで、幅広い手法で相場に挑み続ける。MAMトレーダーとしても実績を積み、投資家の資金を預かり運用。金融機関向けに記事を執筆するなど、トレードの枠を超えて活躍。長年培ってきた経験と独自の視点で相場を分析し、投資家の頼れるパートナーとして、時代の変化に柔軟に適応しながら、共に成長していくことを目指す。

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