米消費者物価指数は予想を下回る、為替相場はドル売りが優勢【2023年4月13日】
2023年4月13日
Markets Analysis
目次
ファンダメンタル分析
- 米株価指数は売りが優勢に、米消費者物価指数は予想を下回る
- 年内利下げ観測が高まる、一部米当局者は引き締め継続を強調
- FOMC議事要旨では利上げ幅縮小や停止が議論されていたことが判明
- 為替相場はドル売りが強まる、ドル円は132円台に突入
- ユーロドルは上昇、ECBによる今後の利上げ継続が示唆
- 欧米の金利政策の方向性に違い、ユーロ買い優勢
- 原油は大幅高、レンジ上限を抜け出し83ドル台に
- ゴールドは2000ドル台を維持も上値は限定的
- 利下げ観測が高まればゴールドに上昇の余地あり
テクニカル分析
為替相場全体ではドル売りが優勢となった。米CPIが予想を下回ったことで米国のインフレ鈍化が示された。ただし、5月FOMCでの利上げは織り込まれている。そのため、5月のFOMCで利上げ実施なしとなればインパクトは大きくなるかもしれない。
ポンドドル・ユーロドル・豪ドルが堅調に上昇している。特にイギリス・ユーロ圏は利上げ継続が予想されており、米ドルよりも強くなっている。
ドル円(USDJPY)
ドル円の4時間足チャートを分析する。CPIの発表後、ダブルトップを形成して下落している。やはり、移動平均線(240)が意識されており、超えることができなかった。本日のPPIも注目されており、PPIも予想を下回れば、ドル売りが加速すると考えられる。
現状は上値が非常に重たい展開となっているため、下値サイドを意識したい。132.45円が目先の支持帯と考える。
予想レンジ | 131.85~134.27円 |
抵抗線 | 134円 |
支持線 | 132.45円 |
ポンドドル(GBPUSD)
ポンドドルは、過去に何度も反落していた1.2450ドルを上回って推移しており、新高値を更新するかどうかの瀬戸際となっている。ドル売り傾向になっているのは明確なので、ポンドドルは買い方針を維持したい。
1.2528ドル、1.2568ドルが目先の抵抗線である。週足でみると、1.265ドル付近まで大きな抵抗帯が存在しない。長期的に見ても、買い方針が良いと思われる。
予想レンジ | 1.240~1.2568ドル |
抵抗線 | 1.2528ドル |
支持線 | 1.2460ドル |
原油(USOUSD)
原油は200日移動平均線を上回って推移している。長期で続いていたレンジ相場を抜け出した。ただし、ファンダメンタル的に考えると、景気後退や需要減が意識されることも予想され、慎重に取引したい。テクニカル的にはレンジ上限が支持帯として機能するかを確認したいところだ。
予想レンジ | 80.67~85.20ドル |
抵抗線 | 84.56ドル |
支持線 | 82.40ドル |
本日の重要経済指標
経済指標やイベント | 日本時間 |
オーストラリア雇用統計 | 10:30 |
イギリスGDP | 15:00 |
米生産者物価指数(PPI) | 21:30 |
※当記事内のトレードアドバイスは、ミルトンマーケッツからのものではなく、国際認定テクニカルアナリストShu Fujiyasu Jr.(シュウ・フジヤス・ジュニア)からの提供となります。
執筆者
Shu Fujiyasu Jr.(シュウ・フジヤス・ジュニア)
認定テクニカルアナリスト(CMTA)取得
国際認定テクニカルアナリスト(CFTe)取得