米金融システム不安が再燃?為替相場全体でリスクオフの動き【2023年4月26日】

2023年4月26日

Markets Analysis

ファンダメンタル分析

  • 米主要株価指数は急落、米金融システムへの懸念が再燃
  • 米地銀ファーストリパブリックで予想以上の預金流出が公表される
  • 相場全体でリスクオフの動き、ドル円は下落しゴールドは上昇
  • 仏中銀総裁がユーロのインフレピークは今であると発言
  • 英中銀のチーフエコノミストはインフレ要素は一時的と発言
  • ユーロ・ポンドは当局者の発言に敏感に反応

テクニカル分析

為替相場全体でリスクオフの動きが目立った。為替相場では円が全面高になり、他の通貨は下落に転じた。ユーロドルは高値圏でアウトサイドバー(包み足)の形が出現し、ダブルトップを形成中との見方ができる。

昨日、豪は祝日だったが、テクニカルで重要なトレンドラインを下回り、下落フラッグが完成した形となっている。豪ドルが全面安、円全面高相場となっており、豪ドル円の変動が大きくなった。

豪ドル円(AUDJPY)

豪ドル円の日足チャートを分析する。豪ドル円は大きな下落トレンドの中の短期上昇が継続していた。注目したいのは、重要トレンドラインを明確に下回ったことと、RSIの数値が50を下回って45付近で推移していることである。

重要な上昇トレンドラインを下回ったことで弱気フラッグが完成し、さらに下落する可能性が示唆されている。また、RSIが45であるため、下落余地は十分だろう。88.30円を明確に割り込めば、一気に急落する可能性があると考えている。

【豪ドル円/日足】
予想レンジ87.67~89.50円
抵抗線89.03円
支持線88.14円

ユーロドル(EURUSD)

ユーロドルの日足チャートを分析する。このチャートで注目したいのは、高値を形成しているローソク足である。ダブルトップとなっていることは明白だが、高値を形成しているローソク足がどちらも陰線、つまり、高値陰線となっている。

一般的には強い反転シグナルであり、一時的には下落圧力が強まる相場展開が予想される。1.09ドル付近が目先の下値目標となる。

【ユーロドル/日足】
予想レンジ1.089~1.105ドル
抵抗線1.10ドル
支持線1.093ドル

ポンドドル(GBPUSD)

ポンドドルの日足チャートを分析する。「左肩+トップ+右肩」を形成しており、ヘッド&ショルダーの形に似ている。1.235ドルに大きな支持帯があり、ヘッド&ショルダーのネックラインとなっている。1.2350ドルを割り込めば、高値圏の反転サインが完成することになり、下落圧力が強まる。

【ポンドドル/日足】
予想レンジ1.2319~1.2493ドル
抵抗線1.2450ドル
支持線1.2350ドル

本日の重要経済指標

経済指標やイベント日本時間
豪消費者物価指数10:30
米コア耐久財受注21:30

※当記事内のトレードアドバイスは、ミルトンマーケッツからのものではなく、国際認定テクニカルアナリストShu Fujiyasu Jr.(シュウ・フジヤス・ジュニア)からの提供となります。

執筆者

Shu Fujiyasu Jr.(シュウ・フジヤス・ジュニア)

認定テクニカルアナリスト(CMTA)取得
国際認定テクニカルアナリスト(CFTe)取得

金融機関向けテクニカル分析レポート執筆者。自身も毎日FX・CFDトレードを実践しており、現役トレーダーによる実際の取引に役立つ情報を提供。事前に知っておきたい相場の流れ、注目の通貨ペア、意識されやすい価格帯、ファンダメンタルを詳細かつ簡潔に解説。