ファンダメンタル分析

• 米主要株価指数は大幅安、米地銀パシフィックウェスターンの経営懸念
• 米債務上限のリスクが浮上、デフォルトリスクが高まりリスクオフムード
• 米求人数は減少、景気悪化と追加利上げが銀行株急落の要因
• 為替相場はNY時間に円が全面高、ドル円は136円まで下落
• ゴールドは急騰、リスクオフムードで安全資産に買いが集中

テクニカル分析

為替相場はリスクオフムード一色となった。米パシフィックウェスタン銀行が新たなリスク要因となっており、5行目の銀行破綻があるのではないかと相場は疑心暗鬼担っている。前日にも銀行破綻したばかりであり、連鎖的に金融株全体が売られる結果となった。現在は単発的だが、連鎖破綻が発生すると、全銀行に政府介入が難しくなるため、注視する必要がある。

米債務上限によるデフォルト懸念も高まっている。6月にも資金が枯渇するとイエレン財務長官は警告しており、毎年ながらリスクオフムードになっている。安全資産に資金が集中し、ゴールド・円・スイスフランの三大資産がNY時間に急騰する結果となった。

ゴールド（XAUUSD）

ゴールドはリスクオフの動きによって2000ドルを上回り、2016ドルで推移している。現在の目先の上値目標は2026ドル～2030ドル付近となる。FOMC次第とはなるが、今後の利上げが示唆されれば、ゴールドは再度下落圧力が掛かる。下値の目標は1995ドルとなる。

求人数悪化と金融システムへの悪影響を考慮して利上げ停止に含みを持たせた発言があれば、ゴールドは2040ドル台が上値目標である。FOMC前のポジション保有には注意したい。

原油（USOUSD）

原油は大幅安となっている。節目となっていた73ドルの支持線をブレイクアウトし71ドルになっている。原油需要の減少や米景気悪化が価格下落の要因となっている。70.250ドルが次の下値目標となる。

FOMCで利上げ継続が示唆されれば、さらに下落する可能性が高い。70.25ドルを下回ると、ストップロスを巻き込んで直近最安値の64.37ドルまで下落する可能性に注意。

ニュージーランドドル（NZDUSD）

ニュージーランドドルは雇用統計の結果を受けて朝方上昇した。日足を分析すると、240日移動平均線が意識されていることが確認でき、徐々に上昇基調になっていることが確認できる。

3回目の移動平均線での反発が確認でき、上昇が継続するようなチャート形状となっている。目先の目標は0.6262ドルだが、今月中旬ごろまでに0.6352ドルまで上昇する可能性がある。

本日の重要経済指標

本日の重要経済指標

※当記事内のトレードアドバイスは、ミルトンマーケッツからのものではなく、国際認定テクニカルアナリストShu Fujiyasu Jr.（シュウ・フジヤス・ジュニア）からの提供となります。

執筆者

Shu Fujiyasu Jr.（シュウ・フジヤス・ジュニア）

認定テクニカルアナリスト（CMTA）取得
国際認定テクニカルアナリスト（CFTe）取得