為替相場はドル高基調に転換か、ドルストレート通貨のトレンド転換に注意【2023年5月15日】
2023年5月15日
Markets Analysis
目次
ファンダメンタル分析
- 米主要株価指数は続落、ミシガン大学消費者信頼感指数は予想外の上昇
- 米債務上限問題で進展が見られず、デフォルト期限が迫りセンチメント悪化
- 米利上げ停止期待が後退、6月も利上げがあるか
- NY時間にドル高が一気に進み、ドルストレート通貨ペアが大きく変動
- 原油は3日続落、中国経済の回復が想定よりも鈍い
テクニカル分析
ドル高が急速に進展し、ドルストレート通貨ペアは大きく動いた。ほとんどの主要通貨ペアで抵抗帯や支持帯をブレイクアウトするきっかけになった。ドルインデックスのチャートを見ると、ドル高基調がしばらく続きそうなチャートの形となっている。
通貨強弱はFX取引の基本であり、米ドルの動きは全ての通貨ペア・銘柄に影響する。トレンド転換した後、トレンドが勢いづく可能性もあるため、注意が必要だ。
ドル円(USDJPY)
ドル円の4時間足を分析すると、大きな抵抗帯となっていた135.50円を上抜けして135.75円まで上昇している。ダブルボトムの形状と似ており、ドル高基調が継続すれば、上昇する可能性が高い。目先の目標価格は137円と予想する。
日足を見ると、137円付近に240日移動平均線があり、過去には強力な抵抗帯として機能している。2回突破に失敗しているが、今回は上抜けできるのかに注目である。
予想レンジ | 134.70~137円 |
抵抗線 | 135.80円 |
支持線 | 135.20円 |
NZドル(NZDUSD)
NZドルは2日間で大きく急落している。1週間の上昇をわずか2日間でカバーしてしまった。日足を分析すると、240日移動平均線が下に控えているため、下落の勢いは落ち着く可能性がある。大きなレンジ相場が継続すると考えられる。
予想レンジ | 0.6069~0.6315ドル |
抵抗線 | 0.62250ドル |
支持線 | 0.6110ドル |
GOOGLE(Alphabet)
Hotレポートで紹介されたGoogleのチャート分析をする。最近はマイクロソフト系のAIが注目されており、Googleは遅れをとっているのが現状だ。5月6日にGoogleが検索エンジンを大幅刷新する計画を発表し、AIも導入されるとの報道があった。Googleの開発するAIに期待が高まり、アップギャップを形成して上昇している。
3月からレンジ相場を形成していたため、上昇の勢いも強い。フィボナッチエクスパンションを描画すると、目標価格は127ドル付近となる。
予想レンジ | 114.30~122ドル |
抵抗線 | 120.9ドル |
支持線 | 115.6ドル |
本日の重要経済指標
経済指標やイベント | 日本時間 |
重要経済指標なし | – |
※当記事内のトレードアドバイスは、ミルトンマーケッツからのものではなく、国際認定テクニカルアナリストShu Fujiyasu Jr.(シュウ・フジヤス・ジュニア)からの提供となります。
執筆者
Shu Fujiyasu Jr.(シュウ・フジヤス・ジュニア)
認定テクニカルアナリスト(CMTA)取得
国際認定テクニカルアナリスト(CFTe)取得