米債務上限期限が迫る、為替相場は調整とリスク回避の動き【2023年5月22日】
2023年5月22日
Markets Analysis
目次
ファンダメンタル分析
- 米主要株価指数は反落、米デフォルトの期限が迫るも交渉は中断
- パウエルFRB議長は金融機関の信用ストレスに言及、利上げ停止を示唆
- イエレン財務長官は大規模な地方銀行の合併の必要性についてコメント
- 安全資産に資金が流入、ゴールド・円・スイスフランが上昇
- ドル指数が反落、今後の米債務上限交渉の進展次第
- 政府高官はデフォルトは回避すると宣言しているため押し目買いチャンスか
テクニカル分析
週末にはポジション調整が進み、ドル買いの動きが一服した。ドルインデックスは反落し、ドルストレート通貨ペアは調整の動きとなった。また、米債務上限問題が進展せず、期限が1週間となっている。リスク回避の動きもあり、ゴールドや円が買われる動きとなった。
ドル円(USDJPY)
ドル円の日足チャートを分析する。安値切り上がり型の大きなダブルボトムを形成しており、ネックラインが137.90~138.30円付近と推測できる。金曜日は調整の動きとなったため反落したが、米デフォルトリスクが回避できれば、ネックラインを上回って上昇に勢いがつくのではないかと予想している。
ただし、仮にデフォルトになった場合、円買いが急激に強くなる。この場合、130.12円が下限目安となる。
予想レンジ | 136.70~139.17円 |
抵抗線 | 138.75円 |
支持線 | 137.36円 |
ナスダック(NASDAQ)
ナスダック100は堅調に上昇している。日足チャートを分析すると、フィボナッチエクスパンションの100%に該当する13910ドル付近で反落。ナスダックは今後も中長期的に上昇する確率が高いが、一度調整の動きをすると予想している。
ボリンジャーバンドの+2σ線で反応しているため、バンドウォークの発生の可能性も考えられる。今週に14000ドル台に到達できるかに注目し、押し目買いチャンスを狙いたいところである。
予想レンジ | 13580~13950ドル |
抵抗線 | 13908ドル |
支持線 | 13720ドル |
アップル(APPLE)
ホットトピックレポートでも紹介されたアップル株価チャートの日足チャートを分析する。アップルは決算も堅調推移しており、電気自動車への参入やAIの強化などを打ち出し、期待感が高まっている。上昇トレンドラインを描画でき、過去3回反発していることから、今後も意識されやすいと想定できる。
直近高値である176.08ドル、フィボナッチエクスパンションの100%に該当する177.33ドルが抵抗帯となるだろう。利益確定売りで若干調整もあるだろうが、基本は押し目買い戦略が良いと思われる。
予想レンジ | 173.3~178.6ドル |
抵抗線 | 176.08ドル |
支持線 | 174.22ドル |
本日の重要経済指標
経済指標やイベント | 日本時間 |
特になし | – |
※当記事内のトレードアドバイスは、ミルトンマーケッツからのものではなく、国際認定テクニカルアナリストShu Fujiyasu Jr.(シュウ・フジヤス・ジュニア)からの提供となります。
執筆者
Shu Fujiyasu Jr.(シュウ・フジヤス・ジュニア)
認定テクニカルアナリスト(CMTA)取得
国際認定テクニカルアナリスト(CFTe)取得