ドル円は一時141円を上回るも失速、日銀政策決定会合に注目【2023年6月16日】
2023年6月16日
Markets Analysis
目次
ファンダメンタル分析
- 米主要株価指数は大幅高、ナスダックはRSIが70に到達し買われすぎ水準
- 株価はAIブームで高騰も調整売りに注意が必要
- 日経平均株価も買われすぎ水準に到達、反落に注意
- ECBは0.25%の利上げを発表、ラガルド総裁は7月以降も利上げ継続の意向を示す
- 米小売売上高は市場予想を上回る、高金利でも米景気は堅調か
- 日銀政策決定会合に注目、金利政策に変更なしと予想
ドル円テクニカル分析
本日の注目ポイントは、日銀政策決定会合となる。ほとんどの予想によると、日銀は金利政策の維持を決定すると考えられており、やはり注目するべきなのは植田日銀総裁の記者会見となりそうである。日本は物価上昇を消費者が実感するようになってきており、物価目標とされていた2%の水準は超えている。
今後、日銀総裁が金利政策をどのように修正していく予定なのかについて市場は関心を持っている。今後2年間の利下げはないというパウエル議長のコメントがあったため、現状維持となればドル円はさらに上昇しやすい地合いとなる。
デイトレード戦略(1時間足)
デイトレード方針は、日銀政策に変更がない限り、押し目買い。東京時間は様子見とする方針。本日のピボットポイントは140.52円付近となる。昨日の上昇でフィボナッチエクスパンションの100%に該当する140.20円を大きく上回り、141.50円付近まで吹き上がった。その後、NY時間には140円に戻されるなど、ボラティリティが非常に大きくなっている。
目先の上値目安は142.35円であり、夕方ごろには方向感が見えそうだ。
移動平均線
中期の72移動平均線(3日間の移動平均)に接近しており、支持線として機能するかどうかに注目である。長期の240移動平均線(2週間の移動平均)も緩やかではあるが上向きになっていることが確認できる。
RSI
RSIは弱気相場を示す水準である48付近で推移しており、再び50を上回るかどうかに注目である。日銀政策決定会合と日銀総裁記者会見後のRSIの推移には注意したい。
サポート・レジスタンスライン
今後、考慮すべきサポート・レジスタンスラインは以下のとおり。
142.35円・・主要な抵抗帯
140.52円・・ピボットポイント
72移動平均線と240移動平均線
市場センチメント
USDJPY 売り:63% 買い:37%
本日の重要経済指標
経済指標やイベント | 日本時間 |
日銀政策決定会合 | 12:00 |
EU圏消費者物価指数 | 18:00 |
※当記事内のトレードアドバイスは、ミルトンマーケッツからのものではなく、国際認定テクニカルアナリストShu Fujiyasu Jr.(シュウ・フジヤス・ジュニア)からの提供となります。
執筆者
Shu Fujiyasu Jr.(シュウ・フジヤス・ジュニア)
認定テクニカルアナリスト(CMTA)取得
国際認定テクニカルアナリスト(CFTe)取得