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グランビルの法則とは?FXの売買タイミングを見極める8つのパターンを解説

作成日:2024年5月10日更新日:2024年6月7日
グランビルの法則とは?FXの売買タイミングを見極める8つのパターンを解説

グランビルの法則とは?

グランビルの法則とは、移動平均線の動きと価格の位置関係から売買のタイミングを判断する手法です。この理論は、1930年代にアメリカの投資家ジョセフ・E・グランビルが考案しました。グランビルの法則では、相場の上昇トレンドや下落トレンドを移動平均線の傾きと価格の位置関係から読み取ります。合計8つの売買パターンに分類され、買いサインと売りサインで分けられています。

買いサインの4パターン

グランビルの法則には、4つの買いサインが存在します。これらのパターンが出現すれば、その後の価格上昇が期待できるサインとなります。

買いサイン1: 移動平均線を下から上に抜ける

  • 移動平均線が横ばいまたは上向きに転じた時
  • 価格が移動平均線を下から上に突き抜けた場合

このパターンは新たな上昇トレンドの始まりを示唆しています。価格が移動平均線を下から上に抜けた時点で買いエントリーのサインとなります。

買いサイン2: 一時的な下抜けから再び上抜け

  • 上昇トレンド中の移動平均線
  • 価格が一旦下落し移動平均線を下回るも再び上昇して移動平均線を下から上に抜く

一時的な調整を経て、再び上昇トレンドが継続するサインです。押し目の買い場を示唆しています。

買いサイン3: 移動平均線付近で反発

  • 上昇トレンド中の移動平均線
  • 価格が移動平均線に向かって下落するが移動平均線を下抜けることなく反発

価格が移動平均線で支えられ、そこから反発するパターンです。こちらも押し目の買い場と判断できます。

買いサイン4: 大きな下方乖離

  • 下落トレンド中の移動平均線
  • 価格が移動平均線の下に大きく乖離した場合

価格が移動平均線から大きく離れた水準まで下落すれば、そこから反発する可能性が高まります。この「乖離」を狙って買い入れるのがポイントです。

売りサインの4パターン

一方で、グランビルの法則には4つの売りサインも存在します。これらのパターンが出現すれば、その後の価格下落が見込まれます。

売りサイン1: 移動平均線を上から下に抜ける

  • 移動平均線が横ばいまたは下向きに転じた時
  • 価格が移動平均線を上から下に抜けた場合

新たな下落トレンドの始まりを示すサインです。移動平均線を上から下に抜けた時点で売りエントリーのタイミングとなります。

売りサイン2: 一時的な上抜けから再び下抜け

  • 下落トレンド中の移動平均線
  • 価格が一旦上昇し移動平均線を上回るが再び下落して移動平均線を上から下に抜く

一時的な反発を経て、下落トレンドが継続するサインです。戻り売りの売り場を示唆しています。

売りサイン3: 移動平均線付近で反落

  • 下落トレンド中の移動平均線
  • 価格が移動平均線に向かって上昇するが移動平均線を上抜けることなく反落

価格が移動平均線で止まり、そこから反落するパターンです。こちらも戻り売りの売り場と判断できます。

売りサイン4: 大きな上方乖離

  • 上昇トレンド中の移動平均線
  • 価格が移動平均線の上に大きく乖離した場合

価格が移動平均線から大きく離れた高値圏まで上昇すれば、そこから調整する可能性が高まります。この「乖離」を狙って売り注文を入れるのがポイントです。

グランビルの法則で使う移動平均線の期間と時間足

移動平均線

グランビルの法則で使う移動平均線の期間については、厳密な決まりはありません。ただし、グランビルの法則の生みの親であるジョセフ・グランビル自身が、200日移動平均線を最も信頼できる移動平均線だと述べています。

200日移動平均線は長期的なトレンドを判断するのに適した期間設定とされ、多くのトレーダーが参照しています。そのため、グランビルの法則を実践する際は、200日移動平均線を使うことをおすすめします。

時間足

グランビルの法則で使う時間足も明確な決まりはなく、どの時間足にするかはトレーダーの取引スタイルによって異なりますが、初心者の方が最初に使うのであれば日足を選ぶのが無難でしょう。

日足は長期的な方向性を捉えやすく、グランビルの法則の理解に適した時間足と言えます。

中長期の取引を志向する場合は週足や月足を、短期売買を狙う場合は1時間足や30分足を選ぶ等、自身の取引スタイルに合わせて時間足を決めるとよいでしょう。

グランビルの法則を活用する際のポイントと注意点

グランビルの法則は8つの売買パターンすべてを完璧に捉えようとするよりも、まずは新たなトレンドの転換点で出現する買いサイン1と売りサイン1を意識するのがポイントです。

  • 買いサイン1: 移動平均線を下から上に抜ける
  • 売りサイン1: 移動平均線を上から下に抜ける

一方で、買いサイン4と売りサイン4のように、移動平均線との乖離を狙うサインには注意が必要です。乖離した水準から、必ずしも反発や反落が起きるわけではありません。場合によっては、そのままトレンドが継続することもあるためです。

  • 買いサイン4: 大きな下方乖離
  • 売りサイン4: 大きな上方乖離

値ごろ感での売買は予測が難しく、初心者の方にはリスクが高いと言えます。そのため、乖離したタイミングで売買を行う場合は、事前に明確な損切りラインを決めるなど、リスク管理が欠かせません。

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