経営難の銀行に対する支援策が次々と公表、リスクオンの動きで株価上昇【2023年3月17日】
ファンダメンタル分析
米株価指数は上昇、ナスダックは3日続伸
米銀行株の下落が落ち着き、深刻化回避が期待
日経平均株価、欧州株価指数も軒並み上昇
米銀ファーストリパブリックに対する支援策を模索と報道
クレディSに対しスイス中銀は7兆円規模の流動性を提供
ECBは予定どおり0.50%の利上げを決定
欧州銀行株を巡る混乱もあるがインフレ抑制を優先
ECBの追加利上げは他の銀行収支に影響を与える可能性
ドル円は131円から133円に急騰、リスクオンの動きでドル買いに
FOMCを控え、週末であるため調整の動きが強まるか
支援が発表されても懸念事項はなくならず、今後のニュースに注意
テクニカル分析
全体的にリスクオンの動きであり、ドル高・株高となった。一方、安全資産として買われていたゴールド・円は売られる動きが強まった。来週のFOMCを控えてポジションを解消しているのかもしれない。ECBのラガルド総裁はインフレ抑制と金融安定化のトレードオフはないと発言し、FOMCで利上げがあるのかに注目が集まっている。
ビットコイン(BTCUSD)
ビットコインの日足チャートを見ると、底打ちのような形となっており、今後の上昇が予想できる動きとなっている。注目したいのは、2022年6月13日の急落で発生した窓の価格帯。窓は27500ドル〜29000ドルで空いており、執筆時点で埋まっていない。
今後、この窓を埋める動きを目指して上昇するのではないかと予想される。200日移動平均線で反発してから上昇していることも、テクニカル的に上昇を予想できるポイントである。トレード方針は押し目買い。
【ビットコイン/日足】
予想レンジ23500ドル~28850ドル抵抗線26500ドル支持線24000ドル
ドル円
ドル円は金融関連のニュースに敏感に反応しており、右往左往の状態。ボラティリティが高い相場は継続している。日足チャートを分析すると、200日移動平均線で反落しており、チャートの形を見れば下落基調となっている。
一方、来週のFOMCで利上げとなれば、金利差が意識され一時的な上昇が予想される。現段階では、レンジ相場が続きそう。雲を下抜けすれば、下落の勢いが強まる可能性があるため注意。
【ドル円/日足】
予想レンジ132.25円~135.8円抵抗線135.110円支持線132.85円
ナスダック100(NASDAQ)
ナスダックの日足チャートを分析してみる。ナスダック100指数は金融業の企業が対象となっている指数。ダウ平均株価やS&P500と同じ動きとはならず、今回の銀行関連のニュースの影響は受けにくい。ナスダックは3日続伸しており、主要抵抗線である12700ドルを目指している。
一目均衡表では遅行線がローソク足に沿っており、雲も抜けている。12700ドルを上抜けできるかが焦点。ダウやS&P500からナスダックに資産が流入する可能性もあり、上昇が継続する可能性がある。RSIは安定的な上昇を示す58で推移。
【ナスダック/日足】
予想レンジ12200ドル~12850ドル抵抗線12700ドル支持線12320ドル
本日の重要経済指標
経済指標やイベント日本時間EU消費者物価指数19:00
※当記事内のトレードアドバイスは、ミルトンマーケッツからのものではなく、国際認定テクニカルアナリストShu Fujiyasu Jr.(シュウ・フジヤス・ジュニア)からの提供となります。
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本分析は教育目的のみであり、投資助言ではありません。外国為替およびCFD取引には大きなリスクが伴い、すべての投資家に適しているわけではありません。過去の実績は将来の結果を示すものではありません。
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