リスク回避の動き緩和、英欧中銀は自国金融サービスの堅調さを協調【2023年3月21日】
目次
ファンダメンタル分析
- リスク回避の動きが若干緩和、クレディSの買収で当局は混乱収束図る
- マーケットは疑心暗鬼になっており、次のリスクがある銀行を探す
- 各国中銀はドル供給の協調で合意、日・米・EU・英・カナダ・スイス
- 先週の大きなボラティリティの後の相場で利益確定の動きが目立つ
- 支援を受けたファーストリパブリック銀行株が再び急落
- 他の中小銀行株は上昇、株式相場は方向感が定めらず
- 市場の関心はFOMC、0.25%の利上げが見込まれるも見方が分かれる
- ゴールドは2000ドルを突破後、利益確定の動き
- 若干のリスク緩和、第二、第三のリスク銀行が見つかる可能性もあり
- 米アマゾンは9000人程度の人員削減計画を発表
テクニカル分析
ポンドドル全面高相場となっている。一方、本日もスイスフランが売られやすい地合いになっており、若干のリスク緩和の動きはあるものの、根本的な不安解決にはなっていない。リスク選好が続くファンダメンタルとは言えなさそうだ。ドル円は戻り売りが狙われる可能性が高い。いずれにしても、FOMCの結果が出るまで、小幅なレンジが続くと予想する。
ユーロドル(EURUSD)
ユーロドルはECBラガルド総裁がEU圏内の金融機関の堅調性を強調し上昇した。1.0760~1.0780に大きな抵抗帯がある。一目均衡表を見ると、基準線と転換線でローソク足が反発し、遅行線がローソク足を上回ろうとしている。また、RSIをみると50を上回り53で推移。上昇基調になっている。
予想レンジ | 1.064~1.077ドル |
抵抗線 | 1.075ドル |
支持線 | 1.071ドル |
米ドル/カナダドル(USDCAD)
本日はカナダ消費者物価指数が発表される。予想は4.8%と前回より低い予想となっている。予想以上の結果となれば、急落の可能性があるため注意が必要。1.3650.の一目均衡表の基準線を割った場合、1.360ドルが次の支持線となる。
予想レンジ | 1.360~1.3750ドル |
抵抗線 | 1.371ドル |
支持線 | 1.363ドル |
米ドル/スイスフラン(USDCHF)
リスク要因となっているスイスフランは売られやすい地合いになっている。日足チャート全体でみると、レンジ相場が継続しており、目立った動きは出ていないようである。クレディSの破綻という最悪の事態は回避され、スイスフランは若干買われる可能性もある。ドル供給の協調や米国銀行のリスクがどこまで続くかが焦点となりそうだ。
予想レンジ | 0.9210~0.9360ドル |
抵抗線 | 0.933ドル |
支持線 | 0.925ドル |
本日の重要経済指標
経済指標やイベント | 日本時間 |
カナダ消費者物価指数 | 21:30 |
米中古住宅販売件数 | 23:00 |
※当記事内のトレードアドバイスは、ミルトンマーケッツからのものではなく、国際認定テクニカルアナリストShu Fujiyasu Jr.(シュウ・フジヤス・ジュニア)からの提供となります。