米雇用統計は予想を上回る、次回米FOMCで追加利上げ観測が高まる【2023年4月10日】
2023年4月10日
Markets Analysis
目次
ファンダメンタル分析
- 米雇用統計は市場予想を上回る
- 5月米FOMCで0.25%の利上げ確率が高まる
- ADP雇用統計や失業保険件数は弱い数字
- 米金融当局者は利下げ路線変更を否定
- ゴールドは一時2000ドルまで下落
- 日銀の黒田総裁が退任、物価目標に近づいたと発言
- 米銀の融資金額が急減、高金利が米経済に影響
テクニカル分析
米雇用統計の発表を受けて、ドルが全体的に強くなり、ドル円は上昇した。また、ドル高に伴って高値圏で推移するゴールドには売り圧力が掛かった。高金利状態が続いているものの、依然として強い雇用情勢と高いインフレが継続しており、追加利上げは避けられないのではないかと考える。
また、クレディスイスの買収で一段落したスイスフランが買われやすい地合いとなっている。オセアニアや欧州が祝日であるため、市場参加者が少ない。予想外の相場の動きに注意が必要だ。
ゴールド(XAU/USD)
ゴールドの日足チャートを分析すると、高値圏での十字線が出現している。また、「陽線+十字線+陰線」となっており、「宵の明星」の形に似ている。ラウンドナンバーである2000ドルが支持線として意識され、2020ドルが抵抗線として意識されると予想。
ドル高が継続すれば、2000ドルを割った後、急落する可能性がある。
予想レンジ | 1975ドル~2039ドル |
抵抗線 | 2020ドル |
支持線 | 2000ドル |
ドル円(USD/JPY)
ドル円の1時間足チャートで短期分析をする。ドル円は130円台で反発した後、雇用統計が予想を上回ったことで132円台になった。132.30円付近が過去の相場で意識されたポイントである。132.30を明確に上回れば、133.45円が次の目標値だ。
日足では方向感がなく、高値切り下がり、安値切り上がりとなっており、いずれ何かのきっかけで大きなトレンドが発生する可能性がある。
予想レンジ | 130.72~133.66円 |
抵抗線 | 133.45円 |
支持線 | 130.43円 |
豪ドル/スイスフラン(AUD/CHF)
通貨強弱を分析すると、豪ドル安・スイスフラン高となっている。AUDCHFの日足チャートを分析してみると、わずかながら直近安値を更新している。ダウ理論による下落トレンドが発生している状態となる。目標となる価格帯は0.5970ドル台と予想する。
予想レンジ | 0.5961~0.6093ドル |
抵抗線 | 0.6070ドル |
支持線 | 0.5977ドル |
本日の重要経済指標
経済指標やイベント | 日本時間 |
オセアニア・欧州は祝日 | – |
※当記事内のトレードアドバイスは、ミルトンマーケッツからのものではなく、国際認定テクニカルアナリストShu Fujiyasu Jr.(シュウ・フジヤス・ジュニア)からの提供となります。
執筆者
Shu Fujiyasu Jr.(シュウ・フジヤス・ジュニア)
認定テクニカルアナリスト(CMTA)取得
国際認定テクニカルアナリスト(CFTe)取得