ドル高が一服で調整相場、欧州の消費者物価指数に注目【2023年4月19日】
2023年4月19日
Markets Analysis
目次
ファンダメンタル分析
- 米主要株価指数は方向感が定まらず、売り買い拮抗状態
- 米金融当局者が利上げ後の相当な期間の高金利支持と発言
- 米金融機関の融資控えによる需要抑制が今後強まるか
- すぐには利下げに転じないというメッセージか
- ドル円は日銀会合を控えてレンジ幅が小さくなる
- カナダCPIは予想を下回る、インフレ鈍化も中銀総裁は慎重姿勢崩さず
- ドイツ経済指標が予想を下回り、景気悪化の可能性が浮上
テクニカル分析
為替相場全体でドル高が一服しており、調整相場となっている。本日はイギリス・EUの消費者物価指数の発表予定であり、結果次第によっては大きく動くと想定されるため、発表時間前後は注意が必要。
通貨強弱を分析すると、各通貨とも方向感がはっきりしない。よって、執筆時点では通貨ペアは横ばい相場となりやすいのではないかと想定される。
ポンドドル(GBP/USD)
ポンドドルの4時間足チャートを分析する。上昇トレンドラインに沿って堅調に上昇していたが、下方向にブレイクアウトした後、上昇トレンドラインが抵抗線に変わっていることが確認できる。
一方、ダブルトップを形成しており、ネックラインである1.2350ドルが支持帯として機能している。上下に挟まれ、現段階では方向感がない。消費者物価指数と要人発言に注目だ。
予想レンジ | 1.2332ドル~1.2516ドル |
抵抗線 | 1.2470ドル |
支持線 | 1.2374ドル |
ビットコイン(BTC/USD)
ビットコイン相場であるが、3万ドル台を維持している。フィボナッチエクスパンションを描画すると、20日間の攻防が続いた28600ドルの抵抗帯をブレイクアウトし上昇している。米利上げが確実視されており、売り圧力も強まるが、長期的には上昇する確率が高いと考える。今後、数ヶ月の目標価格は161.8%の34100ドルだが、目先の目標は31800ドルである。
予想レンジ | 29170~31400ドル |
抵抗線 | 31000ドル |
支持線 | 29780ドル |
日経平均株価(NIKKEI225)
日経平均株価の4時間足チャートを分析する。日経平均株価は比較的堅調に推移している。ウォーレンバフェットが日本の商社株を購入という報道を受け、注目が集まっているようだ。賃上げの流れもできており、内需の回復も順調と考えられる。世界が利上げに向かう中、日銀は低金利政策を維持しており、日本株が魅力的になっているようだ。
テクニカル的には、移動平均線で反発した後、フィボナッチエクスパンションの61.8%が意識されていることが確認できる。このフィボナッチエクスパンションの100%は2万9300円となる。
予想レンジ | 28290~28950円 |
抵抗線 | 28800円 |
支持線 | 28460円 |
本日の重要経済指標
経済指標やイベント | 日本時間 |
英消費者物価指数 | 15:00 |
ユーロ圏消費者物価指数 | 18:00 |
※当記事内のトレードアドバイスは、ミルトンマーケッツからのものではなく、国際認定テクニカルアナリストShu Fujiyasu Jr.(シュウ・フジヤス・ジュニア)からの提供となります。
執筆者
Shu Fujiyasu Jr.(シュウ・フジヤス・ジュニア)
認定テクニカルアナリスト(CMTA)取得
国際認定テクニカルアナリスト(CFTe)取得