為替市場は低ボラティリティ、米消費者物価指数待ちの様子見相場が継続【2023年5月10日】
2023年5月10日
Markets Analysis
目次
ファンダメンタル分析
- 米主要株価指数は小幅下落、米債務上限問題が顕在化
- 議会の共和党と民主党の対立で債務上限問題に目途が立たず
- 米地銀株が再度下落、リスク不安が依然として残る
- 米消費者物価指数に市場は注目、為替相場は様子見か
- 米金融当局者は利下げを否定も、利上げ停止は否定せず
- ECB関係者は来年春の利下げ予想も早すぎるとコメント
テクニカル分析
相場全体が材料不足になっており、静かな相場が継続している。本日は市場が注目している米消費者物価指数が発表予定であり、結果次第で大きく相場が動くと予想される。ドル円は135円台前半で張り付いており、GW直後のゴトー日に該当するため、東京午前は大きな変動に注意が必要だ。
ゴールド(XAUUSD)
ゴールドは初旬に2,000ドル付近まで下落したものの、下値が堅くなっており、2,000ドルを割らずに反発している。米債務上限問題のデフォルトリスクが意識されるようになっており、安全資産に資金が流れていると考えられる。
本日の米CPI結果で変わると考えられるが、2,060ドル付近が今後の目安となるのではないかと予想される。米CPIが市場予想を上回れば、利下げ転換は遠のくため、ゴールドにとっては下落圧力となる。鈍化していれば、少なくとも利上げ停止根拠になるため、ゴールドにとってプラス材料となるだろう。
予想レンジ | 2,005~2,063ドル |
抵抗線 | 2,042ドル |
支持線 | 2,019.5ドル |
日経平均株価(NIKKEI225)
大きな視点であるが、日経平均株価の週足チャートを分析する。2022年の1年間はほぼレンジ相場を形成していたが、最近、レンジ上限を突破し、節目の3万円に近づいている。目先の目標は2万9,550円である。
著名投資家バフェット氏が日本株に強気姿勢と報道が流れ、コロナ後のインバウンド需要回復や経済回復への期待感で買われている。方針としては、引き続き押し目買い方針を維持したい。
予想レンジ | 28,870~29,550円 |
抵抗線 | 29,470円 |
支持線 | 29,000円 |
ビットコイン(BTCUSD)
仮想通貨市場では、仮想通貨取引所Bitterxが破産申請との報道、仮想通貨規制強化の報道が流れ、ファンダメンタル的に下落圧力が強まっている。4時間足チャートを分析すると、240移動平均線を下回っており、上昇基調が一服していることが確認できる。
方向性は分かりにくいが、26,470ドルを維持できるかが、今後の流れを予想するヒントになると考える。今後の動きに注目したい。
予想レンジ | 26,470~28,820ドル |
抵抗線 | 28,230ドル |
支持線 | 27,200ドル |
本日の重要経済指標
経済指標やイベント | 日本時間 |
米消費者物価指数 | 21:30 |
※当記事内のトレードアドバイスは、ミルトンマーケッツからのものではなく、国際認定テクニカルアナリストShu Fujiyasu Jr.(シュウ・フジヤス・ジュニア)からの提供となります。
執筆者
Shu Fujiyasu Jr.(シュウ・フジヤス・ジュニア)
認定テクニカルアナリスト(CMTA)取得
国際認定テクニカルアナリスト(CFTe)取得