英中銀が0.25%の利上げもポンド上昇は継続せず【2023年5月12日】
2023年5月12日
Markets Analysis
目次
ファンダメンタル分析
- 米主要株価指数は方向性が分かれダウ平均株価は続落、ナスダックは上昇
- 英中銀は0.25%の利上げを実施、委員2人は据え置きを主張
- 英BOE総裁はインフレ鈍化が確認されれば利上げ停止とコメント
- 米地銀問題でパックウェスト・バンコープの株価が急落、収束がみえず
- ビットコインはG7で規制強化の議論があることから続落、2万6000ドルが間近
テクニカル分析
為替相場ではドルと円が強くなっており、ドル円は方向感がなくなっている。一方、ポンドは利上げ発表後、売り圧力が強くなり80Pips超えの急落となった。ポンドドルは1.25ドルのラウンドナンバーによる支持線で下げ止まり、小幅な推移をしている。
ポンド円(GBPJPY)
ポンド円の日足チャートを分析する。重要な支持線となっていた168.980円を割り込んでいる。直近安値を下回っており、上昇基調は終了して、下落基調に転換していることが確認できる。目先のリスクは下方向と考えられる。目標価格は38.2%に該当する166.950円付近と予想する。
予想レンジ | 166.630~169.580円 |
抵抗線 | 168.85円 |
支持線 | 167.37円 |
ビットコイン(BTCUSD)
ビットコインも軟調になっている。要因としては、仮想通貨への規制強化が議論されていることが大きいだろう。安全資産として上昇していたが、仮想通貨そのものへのリスクが発生しているため、利益確定売りがすすんだと考えられる。
しばらく調整の動きが続きそうな気配である。27000ドルは割れており、今後は25780ドル付近が節目の抵抗線となると予想する。
予想レンジ | 25780~28200ドル |
抵抗線 | 27640ドル |
支持線 | 26390ドル |
ゴールド(XAUUSD)
ゴールドも2日続落となっている。利上げ停止観測で一時上昇していたが、高値圏の売り圧力に押され気味である。2000ドル台は維持しているものの、上昇の勢いが弱まっているようにも感じる。やはり、2050ドルを上回ると上値が非常に重い。
現在は高値更新するには材料不足であるが、次のリスク要因が生まれたとき、ストップロスを巻き込んで上昇する可能性もある。米地銀リスクがくすぶっているため、売り方向は慎重になりたい。
予想レンジ | 1985.7~2043.9ドル |
抵抗線 | 2030ドル |
支持線 | 1996ドル |
本日の重要経済指標
経済指標やイベント | 日本時間 |
英GDP | 15:00 |
ミシガン大学消費者信頼感指数 | 23:00 |
※当記事内のトレードアドバイスは、ミルトンマーケッツからのものではなく、国際認定テクニカルアナリストShu Fujiyasu Jr.(シュウ・フジヤス・ジュニア)からの提供となります。
執筆者
Shu Fujiyasu Jr.(シュウ・フジヤス・ジュニア)
認定テクニカルアナリスト(CMTA)取得
国際認定テクニカルアナリスト(CFTe)取得