米利上げサイクル終了間近でドル売り、各国中銀は利上げ継続【2023年3月24日】
目次
ファンダメンタル分析
- 米主要株価指数は小幅反発、ハイテク株が買われやすい地合い
- 英中銀は0.25%の利上げ決定
- スイス中銀は0.5%の利上げ決定
- 各国は銀行関連の不安を抱えつつもインフレを最優先する姿勢
- 米利上げサイクルの終了を見越しドル売りが強まる
- 債務が過剰になっている債務者も増加、融資担当者調査に注目
- ゴールドは終値で2000ドル台目前、ドル売り基調が影響
- ビットコインは2万8000ドル台まで上昇、上昇基調が強まる
- ビットコインは節目の価格帯に差し掛かり、反落に注意
テクニカル分析
米利上げサイクルの終了が近づいていることを見越してドル売りが鮮明になっている。また、金融不安も払拭できていないため、安全資産の需要も高まっている。一方、先週から今週にかけて大きく相場が動いたこともあり、一服感もある。日本は年度末を控えているため、実需の動きに注意したい。
複雑な動きをしているように見える相場では、日足や週足など視点を拡げてみると、全体の動きが把握しやすくなる。
ゴールド(XAUUSD)
ゴールドの4時間足チャートを分析すると、エリオット波動を適用できる。1809ドルからの値動きを推進1波とすると、現在は第5波に該当する。本日、直近高値の2009ドルを更新できるかが注目だろう。
2013ドルには大きな抵抗帯が控えており、一度上値をトライした後、反落の動きをする可能性がある。長期的な方向は上昇であるが、深い押し目を待って買いポジションを検討したい。2008ドル~2013ドルの抵抗帯を抜けると、2060ドル近辺が次の抵抗帯となり、空白となる価格帯が続く。
予想レンジ | 1964ドル~2018ドル |
抵抗線 | 2008ドル、2013ドル |
支持線 | 1979ドル |
豪ドル円(AUDJPY)
豪ドル円の日足チャートを分析する。豪ドル円は上昇・下落を毎日繰り返しながらも高値を切り下げている。86.950に大きなサポートラインがあり、今月末までは大きく下落はないのではないかと予想する。86.950を安値に上昇する展開となれば、ダブルボトムの形となり90円台まで上昇する可能性がある。
予想レンジ | 86.65円~88.50円 |
抵抗線 | 87.45円、87.97円 |
支持線 | 86.80円、86.93円 |
日経225(日経平均株価)
日経225の週足チャートを分析する。日足チャートでは上下の動きが激しく、方向感が見えないが、週足にすると、高値切り下がり・安値切り上がりのシンメトリカルトライアングル(対称三角形)となっており、収束に向かっている状況である。
週足でのトライアングルは珍しく、今後、大きく変動する可能性がある。2万5600円よりも上値で反転する可能性が高い。どちらかにブレイクするまでは、短期取引方針。
予想レンジ | 2万7000円~2万7800円 |
抵抗線 | 2万7480円 |
支持線 | 2万7140円 |
本日の重要経済指標
経済指標やイベント | 日本時間 |
英小売売上高 | 16:00 |
英製造業PMI | 18:30 |
カナダ小売売上高 | 21:30 |
米製造業PMI | 22:45 |
※当記事内のトレードアドバイスは、ミルトンマーケッツからのものではなく、国際認定テクニカルアナリストShu Fujiyasu Jr.(シュウ・フジヤス・ジュニア)からの提供となります。