為替相場は小幅な値動き、米債務上限交渉が難航【2023年5月16日】
2023年5月16日
Markets Analysis
目次
ファンダメンタル分析
- 米主要株価指数は小幅上昇、レンジ内で推移し方向感に欠ける
- 米債務上限交渉が難航、ホワイトハウスは楽観も下院議長は合意に程遠いとコメント
- 米金融当局者のタカ派発言が目立つ、年内利下げは検討していないという発言も
- ドル円は136円台に回復、3日続伸
- 為替相場は神経質な展開、主要通貨ペアはレンジ内で推移し目立った動きなし
- ビットコインは窓を埋める動きを完了、一目均衡表の雲で反発
- 原油は70ドルで反発、70ドルより下では強い買いが控えているか
- ゴールドは小幅な値動き、2020ドル付近が抵抗線
テクニカル分析
為替相場は目立った動きがなく、低ボラティリティ状態が継続している。米債務上限交渉が難航しており、トレンドが出にくい状況となっている。ドル円は136.20円付近で大きな売り注文があり、4回ほど突破に失敗している。トレードがしにくく、方向感が見極めにくい。新規トレードには慎重になりたい。
本日は米小売売上高が発表される予定であり、ボラティリティの上昇が期待できる。
ドル円(USD/JPY)
ドル円の日足チャートを分析する。為替相場全体が小幅な値動きになっているが、ドル円相場は136円台に上昇。28日移動平均線で反発していることが確認でき、240日移動平均線で上値を抑えられている状況である。
今後の推移としては移動平均線同士が接近し、1~2週間の間に上下のどちらかにブレイクアウトする可能性がある。ブレイクアウトはレンジ期間が長いほど、大きくなる可能性が高い。137円を上抜けるか、135円を下抜けるかのどちらになっても対応できるよう、備えたい。
予想レンジ | 134.90~137.30円 |
抵抗線 | 136.70円 |
支持線 | 135.16円 |
ユーロドル(EUR/USD)
ユーロドルの日足チャートを分析する。下落基調になっており、フィボナッチリトレースメントの38.2%を終値で下回ったことが確認できる。半値となる1.080ドル付近まで下押しする可能性がある。
ただし、1.0838ドル、1.0824ドル付近には大きな支持帯がある。この価格帯付近では反発する可能性が高い。仮に1.08ドルまで一時下落しても反発する可能性が高いと予想する。押し目買いを検討したい価格帯だ。
予想レンジ | 1.080~1.095ドル |
抵抗線 | 1.093ドル |
支持線 | 1.083ドル |
ポンド円(GBP/JPY)
ポンド円の日足チャートを分析する。緩やかな上昇基調となっており、28日移動平均線が支持線となって反発していることが確認できる。170.50円の壁は厚いが、171円までの価格帯にストップロスが控えている可能性がある。
本日は英平均賃金が発表予定で、インフレ鈍化しているかどうかの重要参考指標と捉えられる可能性が高い。経済指標発表前後のトレードには十分注意しつつ、相場についていきたい。
予想レンジ | 169.0~172.0円 |
抵抗線 | 170.62円 |
支持線 | 169.70円 |
本日の重要経済指標
経済指標やイベント | 日本時間 |
豪中銀金融政策決定会合議事要旨 | 10:30 |
英平均賃金 | 15:00 |
ドイツZEW景気期待指数 | 18:00 |
米小売売上高 | 21:30 |
※当記事内のトレードアドバイスは、ミルトンマーケッツからのものではなく、国際認定テクニカルアナリストShu Fujiyasu Jr.(シュウ・フジヤス・ジュニア)からの提供となります。
執筆者
Shu Fujiyasu Jr.(シュウ・フジヤス・ジュニア)
認定テクニカルアナリスト(CMTA)取得
国際認定テクニカルアナリスト(CFTe)取得