ドル円は155円が目前、米経済指標が市場予想を上回る【2024年4月16日】
2024年4月16日
Markets Analysis
目次
ファンダメンタル分析
- 米小売売上高が市場予想を上回る、景気抑制が難航
- 米利下げ予想時期が後倒し、11月の利下げ織り込み度も100%を割る
- ドル円は154円を突破、155円を目指す展開
ドル円テクニカル分析
ドル円の日足チャートを分析する。ドル円はボリンジャーバンドの+2σ線を上回って、154.15円付近で推移している。最近は米経済指標が相次いで市場予想を上回っており、景気抑制の難しさを物語っている。
景気が抑制できていない、つまり、利下げができる市場環境ではないことを意味する。高金利状態が続けば、円安ドル高を止めることはできない。政府が口先介入で円安をけん制したりしたところでファンダメンタルに沿った動きであれば、簡単に為替介入はできないと考えるのが自然だ。
ドル円は155円が節目と考えられる。152円前後で推移していたときも152円にいきなりタッチすることはなかった。今回も、155円手前で利益確定売りや逆張り売りなどの圧力が強まることが予想される。
ドル円は日足で71となっており、反落の可能性もある。ADXを見ると、トレンドは強い状態が維持されている。
デイトレード戦略(1時間足)
ドル円の1時間足チャートを分析する。拡大トライアングルを上方へブレイクアウトし、一時154.44円まで上昇した。154.40円まで上昇し、一服している。154.40円から153.80円まで下落した。しかし、押し目買い意欲も強く、154円台で終値を迎えている。
ADXを見ると、トレンドが強いことを示す水準である30を下回り、+DIも下落している。今後、抵抗線となりそうな価格帯は154.65円。支持線となるのは153.40円と予想する。
今後の動きを見極めるのは難しいが、154円台後半では売り圧力が強くなり、153.40円付近では買い圧力が強くなると予想される。
デイトレード方針は154.60円で売りエントリー、154.90円でストップ、154.0円で決済。もしくは153.45円で買いエントリー、152.95円でストップ、154.0円で決済として買い指値・売り指値を仕掛けたい。
サポート・レジスタンスライン
今後、考慮すべきサポート・レジスタンスラインは以下のとおり。
154.65円・・主要な抵抗線
153.40円・・月足単位の支持線
市場センチメント
USDJPY 売り:82% 買い:18%
今週の特集通貨ペア(AUDJPY)
4月15日は100円まで上昇したが、売り圧力が強まり反落。99.25円付近で推移している。豪ドル(AUDUSD)が下落しており、レンジをブレイクアウトしている。豪ドル円にも影響があり、豪ドル円は本日は下落するのではないかと予想する。ドル円は上昇の勢いが一服しており、さらなる上昇はあまり見込めない。
豪ドル円はAUDUSDの動きに連動しやすくなり、98.60円付近を目指す展開が予想される。デイトレード方針を立てるのであれば、99.40円付近になれば売りエントリー、99.65円でストップ、98.65円で決済という流れにしたい。
本日の重要経済指標
経済指標やイベント | 日本時間 |
英雇用統計 | 15:00 |
ドイツZEW景気期待指数 | 18:00 |
カナダ消費者物価指数 | 21:30 |
米FRBパウエル議長発言 | 翌2:15 |
Shu Fujiyasu Jr.(シュウ・フジヤス・ジュニア)
認定テクニカルアナリスト(CMTA)取得
国際認定テクニカルアナリスト(CFTe)取得