ユーロドルは上昇基調に転換するか、ドル売りが加速【2024年5月14日】

2024年5月14日

Markets Analysis

ファンダメンタル分析

  • 米消費者インフレ期待が上昇、労働市場は減速気味
  • 米経済指標は軒並み悪化、円以外でのドル売りが加速
  • 米消費者物価指数待ち、発表後に乱高下の可能性

ユーロドルテクニカル分析

ユーロドルは240日、72日移動平均線が抵抗線として機能している。ネックラインを上回り、上昇基調になっている。下降トレンドラインを描画でき、トレンドラインを上回るかどうかも重要である。下降トレンドラインは、過去に少なくとも3回は意識されている。下降トレンドラインを明確に上抜けすれば、1.09ドル、ラウンドナンバーとなる1.10ドルを狙うための弾みが付くだろう。

MACDを分析すると、ヒストグラムが0を上抜けており、シグナル線も上回っている。本日はドイツ消費者物価指数が発表される予定。EU圏の最大経済圏であるドイツCPIはユーロドルにも影響するだろう。注目したい。

【ユーロドル/日足】

デイトレード戦略(1時間足)

ユーロドルの1時間足チャートを分析する。ユーロドルは24移動平均線が支持線として機能している。一時240移動平均線まで下落したものの、再度1.08ドルを狙って上昇した。日足の下降トレンドラインへのタッチを試みると考えられる。

日足トレンドラインなので、すぐには上抜けしにくいだろう。またMACDでダイバージェンスが発生していることも興味深い。本日は米生産者物価指数、明日は米消費者物価指数は発表される。ユーロドルも乱高下しやすい。

デイトレード方針は戻り売り、トレンドライン付近では売りを仕掛けたい。

ただし、PPIの発表前後はポジションフリーにしたい。予想できない相場は避けるのが賢明だ。

サポート・レジスタンスライン

今後、考慮すべきサポート・レジスタンスラインは以下のとおり。

1.0835ドル・・月足の抵抗線

【ユーロドル/1時間足】

市場センチメント

EURUSD 売り:78% 買い:22%

今週の特集通貨ペア(AUDNZD)

豪ドルNZドルの日足チャートを分析する。動画でも解説したように、上昇の勢いがなくなってきている。24日移動平均線で反発はしているものの、勢いがない。MACDでもダイバージェンスが発生しており、24日移動平均線を下抜けすれば、1.09ドル付近まで下落する可能性も考えられる。

24日移動平均線を下抜けすれば、売ってみたい相場だ。ただし、豪ドルNZドルはボラティリティが小さいため、狙える利幅も小さい。長期的な視点で考えると、上昇基調であるため、下がったところを押し目買いするという戦略もある。しかし、スワップポイントがマイナスになるため、長期保有には注意が必要だ。

本日の重要経済指標

経済指標やイベント日本時間
日本企業物価指数8:50
英雇用統計15:00
ドイツ消費者物価指数15:00
OPEC月次報告20:00
米生産者物価指数21:30
FRBパウエル議長発言23:00

Shu Fujiyasu Jr.(シュウ・フジヤス・ジュニア)

認定テクニカルアナリスト(CMTA)取得
国際認定テクニカルアナリスト(CFTe)取得

FXや先物取引の第一線で20年以上の経験を持つ現役トレーダー。ファイナンシャルプランナーの資格保有者。電話取引の時代から取引を実践し、最近では裁量トレードから自動売買まで、幅広い手法で相場に挑み続ける。MAMトレーダーとしても実績を積み、投資家の資金を預かり運用。金融機関向けに記事を執筆するなど、トレードの枠を超えて活躍。長年培ってきた経験と独自の視点で相場を分析し、投資家の頼れるパートナーとして、時代の変化に柔軟に適応しながら、共に成長していくことを目指す。

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