ユーロドルはテクニカル的な節目、米長期金利が下落【2024年6月4日】

2024年6月4日

Markets Analysis

ファンダメンタル分析

  • 米長期金利が下落、為替相場ではドル売りが強まる
  • 米ISMが弱い結果に、ドル円は一時155円台
  • OPEC+が年後半の減産政策縮小計画を公表、原油価格は大幅下落

ユーロドルテクニカル分析

ユーロドルの日足チャートを分析する。ユーロドルは下降トレンドラインで反発し、4日続伸。昨日は直近高値を上抜けして1.09ドル台に突入した。上昇した背景にあるのは米長期金利低下によるドル売りがある。ISM統計が弱い結果となり、利下げ観測が上昇。米長期金利が売られ、為替市場ではドル売りが強まった。

5月16日の高値である1.0895ドルを上抜けし、1.09ドル台に。ダウ理論による上昇トレンドが発生したことになる。今後、目指す価格帯は1.0950ドル付近と予想される。月足抵抗線や過去の高値が集まっている価格帯で上抜けするには時間が掛かりそうだ。

しかし、下落基調から上昇基調へと転換が確認され、テクニカル的な節目を迎えたと言える。

【ユーロドル/日足】

デイトレード戦略(1時間足)

ユーロドルの1時間足チャートを分析する。米長期金利の低下によって、ドル売りとなったユーロドル相場は大きく上昇。直近高値を上抜けても上昇意欲が強いことを示す。フィボナッチチャネルを描画すると、38.2%ラインに接近している。また、RSIは70に到達しており、1時間足では、やや買われすぎ水準となっている。

市場センチメントを確認しても、87%が売りポジションとなっており、上値はやや重たい。一度は調整の動きがありそうだ。

デイトレード方針としては押し目買い。ECBの利下げは織り込み済であり、そこまで大きな反応はないのではないかと考える。むしろ、米利下げ観測が高まることによるドル売りの影響が大きいと予想する。

エントリーは1.0885ドル、決済は1.0935ドル付近、ストップは1.0850ドルとする。

サポート・レジスタンスライン

今後、考慮すべきサポート・レジスタンスラインは以下のとおり。

1.0947ドル・・・過去の高値/月足抵抗線

【ユーロドル/1時間足】

市場センチメント

EURUSD 売り:84% 買い:17%

今週の特集通貨ペア(NZDCAD)

ニュージーランドカナダドルは続伸している。原油が急落したことによりカナダドル売りが強まった。カナダドルは資源国通貨であり、原油と相関性が高い。OPEC+会合で年内後半からの減産政策縮小方針が示された。需要が減少しているにも関わらず、供給量を増やすことになる見通しとなり、原油価格は売り圧力を受けている。

ニュージーランドカナダドルは0.84ドルの抵抗線を突破。0.85ドルを目指している。動画でも解説しているが、カナダ中銀の政策金利発表が重要指標だ。それまではカナダドル売り相場が続き、0.85ドルにトライする可能性がある。

本日の重要経済指標

経済指標やイベント日本時間
豪小売売上高10:30
スイス消費者物価指数15:30
ドイツ失業率16:55
米JOLT求職23:00

Shu Fujiyasu Jr.(シュウ・フジヤス・ジュニア)

認定テクニカルアナリスト(CMTA)取得
国際認定テクニカルアナリスト(CFTe)取得

FXや先物取引の第一線で20年以上の経験を持つ現役トレーダー。ファイナンシャルプランナーの資格保有者。電話取引の時代から取引を実践し、最近では裁量トレードから自動売買まで、幅広い手法で相場に挑み続ける。MAMトレーダーとしても実績を積み、投資家の資金を預かり運用。金融機関向けに記事を執筆するなど、トレードの枠を超えて活躍。長年培ってきた経験と独自の視点で相場を分析し、投資家の頼れるパートナーとして、時代の変化に柔軟に適応しながら、共に成長していくことを目指す。

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