ドル円の円安は止まらず、日銀政策決定会合が開催【2024年4月26日】
2024年4月26日
Markets Analysis
目次
ファンダメンタル分析
- 米GDPは市場予想を下回る、個人消費支出価格指数は上昇
- 米国は景気減速かつ物価上昇の状態である「スタグフレーション」
- 景気のソフトランディング期待に不安感が募る
ドル円テクニカル分析
ドル円の日足チャートを分析すると、155.75円の高値を更新し、上昇チャネル内を推移していることがわかる。しかし、米国ではスタグフレーションの懸念が浮上している。景気が弱まっているにも関わらず物価上昇が続くという、非常に難しい経済状態だ。
FRBがインフレ抑制を優先するため高金利を継続すると、景気をさらに弱めてしまうことになる。一方で、景気回復を優先しようとすると、インフレを抑えられない状況に陥る。
テクニカル面では、28日、90日、200日移動平均線がパーフェクトオーダーを形成しており、強気相場を示唆している。しかし、イエレン財務長官が「為替介入はまれであるべき」とコメントしたことで、日本は為替介入に慎重にならざるを得ない状況だ。
フィボナッチエクスパンションを描画すると、100%に該当する価格は157.080円と予想される。ドル円は、米国のスタグフレーション懸念と日本の為替介入に対する慎重姿勢の間で、方向感を探っている状態だ。
デイトレード戦略(1時間足)
ドル円の1時間足チャートを分析すると、直近高値である155.75円をいずれ更新すると考えるのが自然だ。日足のRSIは74となっており、やや過熱感があるのは事実だが、1時間足のRSIは63となっており、155.75円を再び突破しようとトライする可能性がある。
本日は日銀政策決定会合が開催されており、市場はサプライズ的な発表や総裁のコメントに注目している。もし何もなければ、為替介入もできない状況の中、ドル円は急騰する可能性がある。急騰した場合、次のターゲットは157円、その次は160円のステージが見え始めるだろう。
デイトレードの方針としては、日銀政策決定会合やイベント終了後に、押し目買いができないかどうかを判断する。
サポート・レジスタンスライン
今後、考慮すべきサポート・レジスタンスラインは以下のとおり。
155.75円・・直近高値
155.42円・・主要な支持線
市場センチメント
USDJPY 売り:84% 買い:16%
今週の特集通貨ペア(USDCHF)
米ドルスイスフランは0.9150ドルが抵抗線として機能しており、突破に失敗している。本日はスイス中銀理事の発言が予定されており、何らかの動きがあるかもしれない。28日移動平均線を支持線、0.9150ドルを高値とするレンジ相場が継続しそうだ。
来週以降、0.9150ドルを突破するかどうかに注目したい。
本日の重要経済指標
経済指標やイベント | 日本時間 |
日銀展望リポート | 11:30 |
日銀政策金利発表 | 12:00 |
日銀総裁記者会見 | 15:.30 |
スイス中銀理事発言 | 17:00 |
米コアPCE物価指数 | 21:30 |
ミシガン大学消費者信頼感指数 | 23:00 |
Shu Fujiyasu Jr.(シュウ・フジヤス・ジュニア)
認定テクニカルアナリスト(CMTA)取得
国際認定テクニカルアナリスト(CFTe)取得
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シュウ・フジヤス・ジュニア氏のインタビュー記事
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