ゴールドは下落、FRB議長のタカ派転換でドル買いが強まるかに注目【2024年5月1日】

2024年5月1日

Markets Analysis

ファンダメンタル分析

  • ゴールドは下落、中東情勢の緩和と米10年債利回りの上昇が背景
  • FOMCが開催予定、FRB議長がタカ派転換を示唆するかに注目
  • ゴールドは下落トレンドに転換、下落リスクに注意

ゴールドテクニカル分析

ゴールドの日足チャートの分析をする。フィボナッチリトレースメントの23.6%を割り込み、同時に28日移動平均線も下回ったことで、2月から続いていた上昇局面が一服したと考えられる。

さらに、直近安値である2291ドルを割り込んだことから、ダウ理論に基づく下落トレンドが発生したとみなすことができる。

この背景には、米国の雇用コスト指数の上昇とインフレ率の高止まりにより、FRBがタカ派に転換するのではないかという市場の見方が影響していると考えられる。

本日予定されているFOMCでは、パウエル議長の発言が注目される。利下げに慎重姿勢を示し、再度の利上げに言及する可能性もある。FRBがタカ派に転換した場合、ゴールドには売り圧力がかかり、米ドルは買われやすくなるため、ドル円は上昇すると予想される。

【ゴールド/日足】

デイトレード戦略(1時間足)

ゴールドの1時間足チャートの分析によると、典型的な下降フラッグサインが出現しており、フラッグのブレイクアウトと日足のフィボナッチ23.6%のブレイクアウトが重なったことで大きく下落したと考えられる。

「N波動」を考慮すると、2417ドルから2291ドルまでの下落と、2352ドルからの下落幅が同程度になると予測できる。この予測に基づくと、ゴールドの目標値は2226ドル付近になる。

ただし、フィボナッチの38.2%が2260ドル付近、日足の52日移動平均線が2248ドル付近にあることから、一気に下落するとは考えにくい。しかし、目安値としては2220ドル台を目指すと考えるのが妥当だ。

デイトレードの方針としては、売りを基本とし、2300ドルに近づいたら戻り売りを仕掛ける。ストップロスは2305ドルを上回った場合に設定し、決済は2260ドルを目標とする。

サポート・レジスタンスライン

今後、考慮すべきサポート・レジスタンスラインは以下のとおり。

2260ドル・・フィボナッチ38.2%

【ゴールド/1時間足】

市場センチメント

XAUUSD 売り:47% 買い:53%

今週の特集通貨ペア(EURCHF)

ユーロスイスフランは上昇している。週足で「陰線+たくり足+陽線」のパターンが出現しており、上昇が示唆されていた。現在は0.98フラン台に上昇しており、直近高値である0.985フランを上回れるかに注目が集まっている。

0.985フランを上回れば、フィボナッチエクスパンションの61.8%に該当する0.990フランが目標となる抵抗線となりそうだ。28日移動平均線に支えられて、上昇している。今後の直近高値更新に注目したい。

本日の重要経済指標

経済指標やイベント日本時間
ドイツ・イギリス祝日
米ADP雇用統計21:15
米FOMC&政策金利翌3:00
FRB議長記者会見翌3:30

Shu Fujiyasu Jr.(シュウ・フジヤス・ジュニア)

認定テクニカルアナリスト(CMTA)取得
国際認定テクニカルアナリスト(CFTe)取得

FXや先物取引の第一線で20年以上の経験を持つ現役トレーダー。ファイナンシャルプランナーの資格保有者。電話取引の時代から取引を実践し、最近では裁量トレードから自動売買まで、幅広い手法で相場に挑み続ける。MAMトレーダーとしても実績を積み、投資家の資金を預かり運用。金融機関向けに記事を執筆するなど、トレードの枠を超えて活躍。長年培ってきた経験と独自の視点で相場を分析し、投資家の頼れるパートナーとして、時代の変化に柔軟に適応しながら、共に成長していくことを目指す。

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