ドル円は一時151円台に急落、米雇用統計が弱めの結果になりドル売りに【2024年5月6日】
2024年5月6日
Markets Analysis
目次
ファンダメンタル分析
- 米雇用統計の雇用者数は予想を下回る、失業率は上昇
- ドル円は2回の為替介入が実施、短中期的なトレンド変換に注意
- 米FRBのハト派姿勢がドル売りを強める、FRB関係者の発言に注目
ドル円テクニカル分析
ドル円の日足チャートを分析する。先週は、日本通貨当局によって2回の為替介入が実施された。週間では160円台から151円台までの大きなボラティリティとなり、為替介入の規模は2022年と同じ規模と推定される。
週足チャートでは「高値陰線+包み足」の下落シグナルが出現しており、大きな円安トレンドは変化ないものの、短中期的なトレンド転換には役割を果たすと考えられる。
また、米雇用統計が弱めの結果となったことで、利下げ観測が再び上昇し、9月の利下げを見込む確率が高まり、ドル売りが強まっている。これらの背景が重なっているため、ドル円の円安一辺倒の動きにはブレーキがかかり、利益確定の動きも強まると予想される。
日足を分析すると、52日移動平均線が意識されており、150.50円が5月の下限限界値と予想され、下落も一服する可能性がある。150.50円付近には90日移動平均線や一目均衡表の雲が控えており、押し目買いの動きも出ると予想される。150円を割り込んだ場合、押し目買いが出ると予想されるため、動きには敏感でありたい。
デイトレード戦略(1時間足)
ドル円の1時間足チャートを分析する。
予想通り、フィボナッチエクスパンションが強く意識され、152.20円を下回り、一時151円台となった。為替介入の影響も一服すると考えられ、円安トレンドに戻る可能性も考えられる。しかし、週足を見ると下落シグナルが点灯しており、方向感を見極めることが重要だ。円安一辺倒の相場ではなくなったことに十分注意が必要だ。
以上を踏まえて、本日のデイトレード方針は戻り売りを検討する。エントリーは153.35円、決済は151.85円、ストップは153.65円とする。
サポート・レジスタンスライン
今後、考慮すべきサポート・レジスタンスラインは以下のとおり。
150.85円・・90日移動平均線
150.50円・・月足単位の支持線
市場センチメント
USDJPY 売り:44% 買い:56%
今週の特集通貨ペア(EURAUD)
ユーロ豪ドルの日足チャートを分析する。一般的に、欧州とオセアニアのクロス通貨ペアは、トレンドが発生しやすいという特徴がある。ポンド円などのクロス円通貨ペアと比較すると、一定方向にトレンドが一気に進みやすいという特徴は、トレンドフォローをするトレーダーにとっては有利な条件だ。
ユーロ豪ドルのチャートを見ると、現在はやや下落基調が強まっている。-DIが30となり、ADXも25に上昇していることからも下落基調になっていることが分かる。
下値の節目となる支持線は、1.6211ドル、1.615ドル、1.6092ドルと予想する。1.615ドルは2023年12月の安値付近であり、一定の反発がありそうだ。まずは1.6250ドルを明確に割るかどうかに注目したい。
本日の重要経済指標
経済指標やイベント | 日本時間 |
EUマーケット総合PMI | 17:00 |
FOMCメンバー要人発言 | 翌2:00 |
Shu Fujiyasu Jr.(シュウ・フジヤス・ジュニア)
認定テクニカルアナリスト(CMTA)取得
国際認定テクニカルアナリスト(CFTe)取得
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シュウ・フジヤス・ジュニア氏のインタビュー記事
国際認定テクニカルアナリスト、シュウ・フジヤス・ジュニア氏に独占インタビューしました!Vol. 1