ドル円は小幅上昇、米CPIとFOMCショックに注意【2024年6月12日】

2024年6月12日

Markets Analysis

ファンダメンタル分析

  • フランス政局が混乱、仏国債が売られドイツ国債が買われる
  • 米CPIとドットチャート(金利予測)に注目
  • 米利下げ予想回数が2回未満になれば、急激なドル高になる可能性

ドル円テクニカル分析

ドル円の日足チャートを分析する。ドル円の目標価格は157.70円。直近高値を上抜けできるかに注目だ。日中は様子見姿勢が拡がり、値動きは限定されそうだ。米CPIとドットチャートに注目したい。

特に、ドットチャートについて、金融アナリストの予測は分かれている。利下げ予想回数を3回を維持とするアナリスト、利下げ予想回数を2回未満、もしくはなしと予想するアナリストも4割を超えている。景気がやや低迷している中、米雇用者数が予想以上の増加となり、FRBは非常に難しい選択を迫られている。

ドル円は、米利下げ回数が3回となれば売り圧力が強まる。逆に、米利下げ回数が経ることになれば、急激な上昇は避けられない。ポジションには十分注意したい。

【ドル円/日足】

デイトレード戦略(1時間足)

ドル円の1時間足チャートを分析すると、156円半ばにネックラインがあるため、NY時間前は、156円半ばになれば買い方針としたい。ロンドン時間になれば、全てのポジションは決済し、結果発表を待つ方針。

「米利下げ予想回数が3回維持」となれば、売りとなる可能性がある。155.70円付近までの下落、もしくは、153円台に一時的に突っ込む可能性もある。米利下げ予想回数が2回以下となれば、急激なドル高を予想する。目安上値としては159.55円付近となる。

どちらの結果になっても、200~300Pips程度の変動には備えておくべきだろう。

ドットチャートの結果発表は深夜3時頃となるため、NY時間以降のポジション持ち越しには厳重に警戒し、リスク管理を徹底することをおすすめする。

サポート・レジスタンスライン

今後、考慮すべきサポート・レジスタンスラインは以下のとおり。

156.50円・・ネックライン

【ドル円/1時間足】

市場センチメント

USDJPY 売り:65% 買い:35%

今週の特集通貨ペア(GBPNZD)

ポンドニュージーランドドルの分析をする。本日は英GDPの発表が控えているほか、米CPIとFOMC、ドットチャートの発表など目白押しのイベントがある。上昇トレンドラインを昨日は終値で割っており、下落基調が鮮明になっているが、本日の経済指標によって、大きく変動するだろう。クロス通貨ペアは予測が難しいため、本日の取引は慎重になりたい。明日以降に取引ができるか検討したいと思う。

本日の重要経済指標

経済指標やイベント日本時間
英GDP15:00
ドイツ消費者物価指数15:00
米消費者物価指数(CPI)21:30
米原油在庫量23:30
FOMC声明・金利予測翌3:00
FOMC記者会見翌3:30

Shu Fujiyasu Jr.(シュウ・フジヤス・ジュニア)

認定テクニカルアナリスト(CMTA)取得
国際認定テクニカルアナリスト(CFTe)取得

FXや先物取引の第一線で20年以上の経験を持つ現役トレーダー。ファイナンシャルプランナーの資格保有者。電話取引の時代から取引を実践し、最近では裁量トレードから自動売買まで、幅広い手法で相場に挑み続ける。MAMトレーダーとしても実績を積み、投資家の資金を預かり運用。金融機関向けに記事を執筆するなど、トレードの枠を超えて活躍。長年培ってきた経験と独自の視点で相場を分析し、投資家の頼れるパートナーとして、時代の変化に柔軟に適応しながら、共に成長していくことを目指す。

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