関税で揺れる為替相場、関税発動は1ヶ月延期に【2025年2月4日】

2025年2月4日

Markets Analysis

ファンダメンタル分析

カナダとメキシコに対する関税は1ヶ月延期、中国とも会談予定
関税発動発表で市場は動揺も、延期で相場は一転
今後の動向は不安定で予測がしにくい、短期目線にならざるを得ないか

ユーロドルテクニカル分析

ユーロドルの日足チャートを分析する。カナダ・メキシコ・中国に対する関税発動が報道され、次の標的はEUと市場が懸念したことから、ユーロドル相場は大きく窓を開けて下落。1.02ドルまで下落した。

トランプ大統領は「劇的な展開はない」と投稿していたが、一転、1ヶ月延期されることになった。市場は踊らされる格好となったが、少なくとも当面の間はEUに対する関税発動は少なくなったと判断され、買い戻しが入った。

ただし、状況は流動的で予測ができない。関税発動は非常に大きな影響があるため、安心できないだろう。MACDヒストグラムは谷を形成し始めており、ストキャスティクスは下値に張り付く可能性がある。

デイトレード戦略（1時間足）

ユーロドルの1時間足チャートを分析する。大きく窓を開けた相場だったが、関税延期で窓を埋める動きが優勢となった。しかし、延期になっただけで中止となっていない。また、EUの関税交渉は進んでおらず、これから始まるだろう。どんなニュースが飛び出してくるか、予想がつかず、非常に難しい。

デイトレード方針も出しにくいが、やはりドル買いが強まるか。基本的な目線は短期売りとしつつ、様子見としたい。跳ねたところを売っていく戦略がいいだろう。

サポート・レジスタンスライン

今後、考慮すべきサポート・レジスタンスラインは以下のとおり。

1.05ドル・・ラウンドナンバー／直近高値

1.042ドル・・23.6％のフィボナッチリトレースメント

市場センチメント

EURUSD　売り：30％　買い：70％

本日の重要経済指標

経済指標やイベント	日本時間
米JOLTS求職	深夜0時
米FOMCボスティック委員発言	翌1：00
米FOMCメアリー・デイリー委員発言	翌4：00

Shu Fujiyasu Jr.（シュウ・フジヤス・ジュニア）

認定テクニカルアナリスト（CMTA）取得
国際認定テクニカルアナリスト（CFTe）取得

FXや先物取引の第一線で20年以上の経験を持つ現役トレーダー。ファイナンシャルプランナーの資格保有者。電話取引の時代から取引を実践し、最近では裁量トレードから自動売買まで、幅広い手法で相場に挑み続ける。MAMトレーダーとしても実績を積み、投資家の資金を預かり運用。金融機関向けに記事を執筆するなど、トレードの枠を超えて活躍。長年培ってきた経験と独自の視点で相場を分析し、投資家の頼れるパートナーとして、時代の変化に柔軟に適応しながら、共に成長していくことを目指す。